医院のブログ

矯正治療について

2022.01.13

一期治療で使う装置の種類について


一期治療は混合歯列期(乳歯と永久歯が混在している時期)に行う矯正治療です。

上下の顎のバランスを整え、正しい歯並び・噛み合わせを目指すため、成長の時期を利用して行う一期治療でよく使用する装置をご紹介します。

機能的矯正装置:

上顎前突(出っ歯)や過蓋咬合(噛み合わせが深い)、反対咬合(受け口)などを改善する装置です。

上顎前突の場合、上顎が前に出ている状態なので上下のバランスが良くなるように下顎の成長を誘導する取り外しタイプの装置です。

機能的矯正装置にはバイオネーター、EOA、FKOなどいろいろな種類があります。

就寝時など、家にいる時に主に使用してもらいます。

急速拡大装置:

顎の骨が狭い場合、歯が並ぶスペースが不足してでこぼこな状態になってしまいます。

このような状態を改善するために歯の内側にプレート状の装置をつけ、ネジを回すことで顎の骨を広げるタイプの装置です。

顎の骨を拡げることで歯を移動させるためのスペースをつくります。

上顎前方牽引装置(フェイスマスク):

反対咬合(受け口)に対して使用する装置です。

口の中の装置(リンガルアーチなど)と顔の前にあるフレームとをゴムでつないで上顎の発育を刺激しながら下顎の成長をおさえます。

就寝時など、家にいる時に主に使用してもらいます。

ヘッドギア:

上顎前突(出っ歯)の改善に使用する装置です。

上顎の成長をおさえることや、上顎の奥歯を後方移動させ前歯を後退させる目的で使用します。

就寝時など、家にいる時に主に使用してもらいます。

ムーシールドなど:

機能的な反対咬合(受け口)を治療するのに使用する既製型の取り外しタイプの装置です。

噛み合わせの治療や舌の位置のトレーニングなど目的に使用します。

子どもの頃の方が骨の動きをコントロールしやすく、きれいな歯並びへと改善しやすくなります。

リンガルアーチ:

反対咬合の改善、中に生えた歯を外側へ押し出す際や、歯が抜けた後の隙間が狭くならないようにしておく装置です。

患者様が自分で取り外しできない固定式の装置になります。

クワドヘリックス/ポータータイプ拡大装置:

狭い歯列を拡げて歯の生えるスペースをつくる装置です。

患者様が自分で取り外しできない固定式の装置になります。

マルチブラケット:

一期治療の場合、永久歯にはえかわっている上下の前歯など部分的にブラケットをつけ、ワイヤーを通して歯並びを治すこともあります。

一期治療で使用する装置は、顎の成長を利用し骨格を整えることが目的です。

この時期に治療する事で、上下の顎のバランスや大きさを整えやすくなり、二期治療(本格的治療)に入った時、抜歯の確率を下げることもあります。

歯並び・噛み合わせの状態によって使用する装置もいろいろ異なります。

  • 矯正歯科治療をした方がよいかどうか、いつから治療を始めるのがよいのかなど悩まれている方は、ご気軽にご相談ください。