矯正治療について

マウスピース型矯正装置(インビザライン)

患者様一人ひとりの症状に合わせて製作した、取り外しのできる厚さ0.5mmの透明度が高い矯正用マウスピースを約10日ごとに新しいものに取り替えながら歯並びを治していく治療法です(装置のメーカーにより装着時間や交換頻度は異なります)。マウスピースの枚数は歯並びの状態によって異なります。

マウスピース型矯正装置のメリット

メリット01審美性に優れ目立ちにくい

ブラケットやワイヤーを歯の表面につけないので、矯正治療していることを他人に気付かれたくない方、装置が見えるのが職業柄困る方、装置がずっと歯についた状態に抵抗がある方も矯正治療に踏み出すことができるかもしれません。

メリット02着脱可能で衛生的・食事制限が少ない

ブラケットをつけた矯正治療中は、ブラケットを外す原因になる食べ物(粘着性の高いものや大きく硬いもの)を控えなければなりませんが、マウスピース型矯正装置による治療では食事の時に装置を外すため、制限なく何でも食べることができます。
さらに、ブラケットをつけた矯正治療ではブラケットの周りやワイヤーの下が磨き残しのため虫歯になりやすいリスクがありますが、マウスピース型矯正装置による治療では装置を外して歯磨きやデンタルフロスも使えます。
金具を使わないため、口腔内を傷つける心配がなく、アレルギーの心配もありません。
通常の矯正治療ではブラケットやワイヤーに金属を使ってありますが、マウスピース型矯正装置はプラスチィック製なので金属アレルギーの方にも心配なく使えます。

メリット03痛みが少ない

マウスピース矯正では、検査結果をもとにして最終的な噛み合わせを設定し、ゴールに向かって歯が動いていくシミュレーションを作成します。1週間〜10日ごとに新しいマウスピースに交換しますが、その際に少しずつ歯が動いた形のマウスピースを装着していきます。
マウスピース1枚につき、最大でも0.25mmずつしか歯を動かさないため、従来のワイヤー矯正治療よりも痛みが少ないと言われています。
ただ、歯が動く際に生じる炎症反応はワイヤー矯正治療を同様にあります。
またワイヤー矯正治療と比較して、マウスピースの形は凹凸が少ないため、口の粘膜が傷つきにくく、口内炎などができにくいです。

メリット04通院頻度は2〜3か月に1回

通常のワイヤー矯正治療では1か月に1回調整に通っていただきますが、マウスピース矯正は平均的に2〜3か月に1回の通院で治療していきます。治療計画に沿って複数枚の装置をまとめてお渡しするので、遠方の方にも通院しやすいと好評です。
特に遠方の方には、次のマウスピースに進める際に、ご自身で撮影していただいたお口の中の写真をチャットでお送りいただくことで(遠隔診療)、治療の進捗状況を共有できるので安心です。

メリット05治療の仕上がりをイメージしやすい

マウスピース矯正ではシミュレーションを見て仕上がりをイメージすることができます。
また、いくつかの治療方針を立てて比較検討することができるので、歯科医師に要望を伝えやすいです。

マウスピース型矯正装置のデメリット

デメリット01自己管理が必要不可欠(1日20時間以上装着)

マウスピース型矯正装置による治療では、マウスピースを1日20時間以上装着する必要があります。歯の移動シミュレーションによって作製されたマウスピースを、1つ1つ取り替えていきながら歯を動かすので、食事と歯磨きの時以外はしっかりフィットさせて装着する必要があります。使用時間を守らなかったり不規則な使用をすると、1ステージのマウスピースごとの小さなズレが積み重なって計画通りに歯が動かず、治療期間が延びることになります。

デメリット02マウスピース治療に向き不向きの症例がある

マウスピース矯正では、苦手な歯の動きがあるので、ワイヤー矯正の方が適している場合もあります。
苦手な歯の動きへの対応として、歯科矯正用アンカースクリューなどの補助装置を使ったり、部分的にブラケットをつけてリカバリーさせることもあります。
マウスピース矯正をするにあたって、その辺りを見極めることが大変重要です。
当院は矯正専門のクリニックですので、他院でマウスピース矯正はできないと言われた場合でも対応できる場合がありますので、ご相談ください。

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デメリット03必ずしもシミュレーション通りに治療が進むわけではない

シミュレーションはマウスピースの形を表したものであり、必ずしも歯がその通りに動くということを示していません。シミュレーションの作成には、解剖学的な知識、矯正治療による歯の移動の特徴など、矯正学的な知識と技術が必要不可欠です。そして、実際の治療においてシミュレーション通りに動かなかった場合にリカバリーするテクニックが必要となります。

マウスピース型矯正装置による治療を行う前に知っておきたい基礎知識

01適応範囲

マウスピース型矯正装置による治療と従来のブラケット矯正を比較したとき、マウスピース型矯正装置による治療はさまざまなメリットがあります。見た目、取り外しなど、まさに夢のような矯正治療です。しかし、最大のデメリットとして、適応範囲が狭いことが挙げられます。つまり、マウスピース型矯正装置による治療を“行える人”と“行えない人”がいます。

その1つ理由が「トルク」です。

矯正治療では、「トルク」と呼ばれる工程を行います。歯の根に力を加え、正しい歯軸の向きに変えたりします。従来のブラケット矯正と異なり、マウスピース型矯正装置による治療ではトルクを行うのが難しい、または、できない場合があります。結果、治療方針として、トルクを必要とする患者様の場合、マウスピース型矯正装置による治療が行えません。

02仕上がり

私たちのような矯正専門医が皆さまに提供する矯正治療は、(1)審美的にも(2)機能的にも優れた歯並びです。

審美的な基準

  • ①上下の真ん中の線があっている
  • ②噛んだときに上の歯全体が下の歯全体を適度に覆っている
  • ③上下の歯は1歯対2歯で互い違いに噛み合っている
  • ④でこぼこや隙間がない

機能的な基準

  • ⑤上下の歯が噛んだ時にあたっている(隙間がない)
  • ⑥上下の歯が噛んだ時、顎のずれをおこさない

人によって顎の大きさや形、歯の大きさや形、植立状態は異なります。
矯正治療ではその人にとって最も理想的な噛み合わせ(個性正常咬合)を目指します。
矯正治療は、高額な治療です。より美しい歯並びを。また、きれいになったけど、食事がしづらくなってしまった。ということのないようにしたいです。

マウスピース型矯正装置による治療は、従来のブラケット矯正に比べて、これらの基準を満たすことが難しい方法です。前項の 「適応範囲」でも一例を紹介しましたが、マウスピース型矯正装置による治療は歯を動かす方法に制限があります。

結果、仕上がりがブラケット矯正に比べて、良くないことが多いです。

03リカバリー

「適応範囲」や「仕上がり」の項目でも紹介しましたが、マウスピース型矯正装置による治療には限界があります。しかし、一方で、患者さんからすると大きなメリットを享受できるのがマウスピース型矯正装置による治療です。

ではいったい、どうしたら良いのでしょうか?

リカバリーという方法があります。つまり、ブラケット矯正との併用方法です。

このように、一定期間のみブラケット矯正を行います。そうすることで、マウスピース型矯正装置による治療が適応でない方でも、マウスピース型矯正装置による治療を行うことが可能になります。

「どうしても、、、マウスピース型矯正装置による治療で矯正治療を行いたい、、、」という希望の患者さんにおいて、クリニック側として、「でも、貴方の場合はマウスピース型矯正装置による治療ができません」という場合、このような解決策でマウスピース型矯正装置による治療をスタートする方が多くいらっしゃいます。

また、マウスピース型矯正装置による治療は、まだまだ未完成の治療法です。ブラケット矯正で矯正治療を行うことができれば、後々、マウスピース型矯正装置による治療でうまく治療が進まなくても、リカバリーすることが可能です。マウスピース型矯正装置による治療を希望の方は、ブラケット矯正ができる歯科医院で矯正治療を行うことは万が一のときのことを考え、大切なポイントになります。

治療の流れ

STEP1

矯正相談

  • 問診
  • 口腔内診査
  • 顔面・口腔内写真撮影
  • 治療の概要説明
STEP2

検査

  • レントゲン写真撮影
  • 歯のクリーニング
  • 口腔内スキャニング
STEP3

診断

  • 治療計画説明
  • シミュレーション
STEP4

装置装着

  • 装着方法の説明
  • アタッチメント・ボタン装着
  • IPR施術
  • 注意事項説明
  • 定期的に来院

症例 〜あなたはどんな歯並び?〜

01上顎前突(出っ歯)・叢生(歯のでこぼこ)

治療前
治療中
治療後
主訴 前歯がでこぼこしている
年齢・性別 40代・女性
住所 岡山市
治療方針 上下顎歯列の拡大と上顎歯列の遠心移動により、叢生と上顎前突を改善する。
抜歯 上顎左側の親知らずと下顎両側の親知らず(計3本)
装置 上下顎マウスピース型矯正装置(インビザライン)
動的治療期間と
治療回数
4年(24回)
治療の概要 上下顎歯列にマウスピース型矯正装置(インビザライン)を装着し、上下顎歯列の拡大と上顎歯列の遠心移動、歯と歯の間のエナメル質をごくわずか削合するIPR(Interproximal Enamel Reduction)により叢生と上顎前突を改善しました。
歯並びを整えることで歯磨きもしやすくなりました。見た目だけではなく口腔の健康は全身の健康にもつながります。
考えられる
リスクや副作用
  • 矯正装置による不快感、歯の移動を行う際の痛みが生じることがあります。
  • ブラッシングを十分行わなかった場合に虫歯や歯周病のリスクがあります。
  • 歯を動かすことにより歯根吸収や歯肉退縮が起こることがあります。
  • 歯を動かすことにより稀に歯髄壊死が起こることがあります。
  • 矯正装置が粘膜に当たって口内炎が起こることがあります。
  • 保定装置を指示通り使用しないと後戻りが生じます。

(参考)治療費概算

検査・診断料 35,000円(税別)
二期治療費 750,000円(税別)
調節料 3,000円(税別)×来院回数

02開咬(前歯で咬めない)

治療前
治療中
治療後
主訴 噛んだ時、上下の歯が噛み合わない
年齢・性別 20代・女性
住所 岡山市
治療方針 近心傾斜した上下顎臼歯のアップライトと圧下にて下顎前突傾向を有する開咬を改善する。
抜歯 下顎両側の親知らず
装置 上下顎マウスピース型矯正装置(インビザライン)
動的治療期間と
治療回数
1年10か月(13回)
治療の概要 上下顎歯列にマウスピース型矯正装置(インビザライン)を装着し、上下顎臼歯のアップライトと圧下により下顎前突傾向を有する開咬を改善し、上下の歯がしっかり噛み合うようになりました。マウスピース型矯正装置による治療中は、顎間ゴムを装着してもらい、歯と歯の間のエナメル質をごくわずか削合するIPR(Interproximal Enamel Reduction)も行いました。
歯並び・噛み合わせを整えることで歯磨きもしやすくなり、大臼歯に集中していた咬合負担も軽減されました。見た目だけではなく口腔の健康は全身の健康にもつながります。
考えられる
リスクや副作用
  • 矯正装置による不快感、歯の移動を行う際の痛みが生じることがあります。
  • ブラッシングを十分行わなかった場合に虫歯や歯周病のリスクがあります。
  • 歯を動かすことにより歯根吸収や歯肉退縮が起こることがあります。
  • 歯を動かすことにより稀に歯髄壊死が起こることがあります。
  • 矯正装置が粘膜に当たって口内炎が起こることがあります。
  • 保定装置を指示通り使用しないと後戻りが生じます。

(参考)治療費概算

検査・診断料 35,000円(税別)
二期治療費 750,000円(税別)
調節料 3,000円(税別)×来院回数

03反対咬合(受け口)

治療前
治療中
治療後
主訴 下の歯が出ている、デコボコ
年齢・性別 40代・男性
住所 岡山市
治療方針 上顎歯列の拡大、下顎歯列のアップライト・遠心傾斜により叢生・反対咬合を改善する。
抜歯 上顎右側の親知らず
装置 上下顎マウスピース型矯正装置(インビザライン)
動的治療期間と
治療回数
2年10か月(19回)
治療の概要 上下顎歯列にマウスピース型矯正装置(インビザライン)を装着し、上顎歯列の拡大、下顎臼歯のアップライトと下顎歯列の遠心移動により下顎前突と叢生を改善しました。マウスピース型矯正装置による治療中は、歯と歯の間のエナメル質をごくわずか削合するIPR(Interproximal Enamel Reduction)と顎間ゴムを装着してもらいました。
歯並び・噛み合わせを整えることで前歯で噛み切れるようになり、歯磨きもしやすくなりました。見た目だけではなく口腔の健康は全身の健康にもつながります。
考えられる
リスクや副作用
  • 矯正装置による不快感、歯の移動を行う際の痛みが生じることがあります。
  • ブラッシングを十分行わなかった場合に虫歯や歯周病のリスクがあります。
  • 歯を動かすことにより歯根吸収や歯肉退縮が起こることがあります。
  • 歯を動かすことにより稀に歯髄壊死が起こることがあります。
  • 矯正装置が粘膜に当たって口内炎が起こることがあります。
  • 保定装置を指示通り使用しないと後戻りが生じます。

(参考)治療費概算

検査・診断料 35,000円(税別)
二期治療費 750,000円(税別)
調節料 3,000円(税別)×来院回数

04空隙歯列(すきっ歯)

治療前
治療中
治療後
主訴 上の歯が出ている、隙間が気になる
年齢・性別 10代・女子
住所 玉野市
治療方針 上顎歯列の拡大、下顎前歯(1本)抜歯により叢生を改善する。
抜歯 なし(下顎右側中切歯の欠損:下顎3前歯)
装置 上下顎マウスピース型矯正装置(インビザライン)
動的治療期間と
治療回数
3年5か月(18回)
治療の概要 上下顎歯列にマウスピース型矯正装置(インビザライン)を装着し、上下顎歯列の空隙閉鎖を行う。上下顎の歯数の不調和は、歯と歯の間のエナメル質をごくわずか削合するIPR(Interproximal Enamel Reduction)にて改善する。治療中は顎間ゴムの装着とMFTを実施する。
歯並び・噛み合わせを整えることで前歯で噛み切れるようになり、歯磨きもしやすくなりました。見た目だけではなく口腔の健康は全身の健康にもつながります。
考えられる
リスクや副作用
  • 矯正装置による不快感、歯の移動を行う際の痛みが生じることがあります。
  • ブラッシングを十分行わなかった場合に虫歯や歯周病のリスクがあります。
  • 歯を動かすことにより歯根吸収や歯肉退縮が起こることがあります。
  • 歯を動かすことにより稀に歯髄壊死が起こることがあります。
  • 矯正装置が粘膜に当たって口内炎が起こることがあります。
  • 保定装置を指示通り使用しないと後戻りが生じます。

(参考)治療費概算

検査・診断料 35,000円(税別)
二期治療費 750,000円(税別)
調節料 3,000円(税別)×来院回数

よくある質問

Q

抜歯が必要な場合は、マウスピース矯正は難しいですか?

A

抜歯が必要な場合でもマウスピース矯正の適応になります。直接口腔内を診てからのご説明になりますので、ぜひご相談にいらしてください。

ご予約はこちらから

Q

マウスピースをつけたまま飲食できますか?

A

マウスピースの装着時に食事はできません。歯の着色や虫歯の原因になりますので、飲むことができるのはお水だけになります。

Q

マウスピースで綺麗に治りますか?

A

患者様の協力を得ながら、最後まで責任を持って治療させていただきます。当院ではマウスピースで困難な動きに対しても様々な補助装置でリカバリー対応できますので、ご安心ください。

Q

マウスピースだと従来の装置より歯の動きが遅いですか?

A

装着時間(20時間以上)を確保していただき、しっかりと経過を管理できれば、特段遅いことはありません。

Q

短期間で治したいです。

A

ご希望を汲み取りながら、最良の治療計画を立てさせていただきます。

Q

年齢制限はありますか?

A

矯正治療に年齢制限はありません。考えられるリスクを説明いたしますので、ご納得の上、治療開始していただけます。

医薬品医療機器等法(薬機法)において承認されていないインビザラインについて

01未承認医薬品等であること

マウスピース型矯正装置(インビザライン)は医薬品医療機器等法(薬機法)の承認を受けていない未承認医薬品です。

02入手経路

マウスピース型矯正装置(インビザライン)は米国アラインテクノロジー社の製品であり、インビザライン・ジャパン社を介して入手しています。

03国内の承認医薬品等の有無

国内にもマウスピース型矯正装置として医薬品医療機器等法(薬機法)の承認を受けているものは複数存在します。

04諸外国における安全性に係る情報

マウスピース型矯正装置(インビザライン)は1998年に FDA(米国食品医薬品局)により医療機器として認証を受けています。

05医薬品副作用被害救済制度の対象外であること。

マウスピース型矯正歯科装置(インビサライン)は完成物薬機法対象外の矯正歯科装置であり、承認薬品を対象とする医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。