矯正治療中
「装置にゴムをかけてください」と言われることがよくあります。
→「なぜ、ゴムをかけるの?」
→「ゴムをかけるのは寝るときだけ?」
と疑問に思われるのではないでしょうか。
顎間ゴムとは上の歯と下の歯にゴムをかけ、ゴムの縮もうとする力を利用し上下の歯を同時に動かすことのできる有効な方法です。
患者様ご自身で着け外しを毎日行っていただきます。
使用目的
様々な矯正装置による歯の移動を補助するため、細かな噛み合わせの調整を行います。
マルチブラケット装置でもマウスピース型矯正装置でも顎間ゴムは使用します。 矯正装置で、歯並びが整っても噛み合わせが悪いと顎への負担・食事のしにくさへと繋がります。そこで顎間ゴムを使用し、上下の歯を安定した噛み合わせに誘導する必要があります。
使用例
Ⅱ級ゴム(出っ歯・上顎前突)
上の前歯を後ろに引くイメージ
Ⅲ級ゴム(受け口・下顎前突) 下の歯を後ろに引くイメージ
交叉ゴム
上下の噛み合わせが左右にずれている場合
上の歯を内側へ+下の歯を外側へ
上の歯を外側へ+下の歯を内側へ
垂直ゴム
上下の歯が噛み合ってない場合
上の歯を下方向へ+下の歯を上方向へ
使用中のお願い
・できるだけ長い時間の使用
飲食・歯磨きの時以外はゴムをかけてください。
・毎日ゴムは交換
引っ張る力がなくなると、十分な効果が得られません。
最後に・・・
ゴムをかける時期はお口の中の状態によって異なります。
顎間ゴムは、患者様ご自身が頑張ってくださることで噛み合わせが変わり、矯正治療の仕上がり具合、治療期間にも影響がでてきます。ゴムのかける場所・種類は主治医の指示通りに行ってください。
矯正治療は歯がきれいに並ぶことも大事ですが、しっかり安定した位置で噛むことのできる機能的な噛み合わせにすることがとても重要です。
最初は手間取って難しいかもしれませんが、しっかりゴムかけをしてくださるうちに慣れてきて手際よくできるようになります。
顎がだるくなったり、なにか私生活に支障がでる場合は主治医にご相談ください。